こんにちは、西宮の今泉栄養療法クリニックです。
第43回「ココロとからだセミナー」では、「ミネラル不足」をテーマにお話ししました。現代人にとって身近でありながら、意外と知られていない「ミネラルの世界」を、ぜひ一緒にのぞいてみませんか?
目次
ミネラル不足の現状と症状
「ちゃんと食べてるのに、なぜか不調…」
こんなふうに感じることはありませんか?
- 疲れやすい
- 集中できない
- イライラする
- 寝つけない
それ、「隠れミネラル不足」かもしれません。
ミネラルは体のバランスを保つ「縁の下の力持ち」。たとえば――
ミネラル | 主な働き | 不足による症状 | 含まれる食品 |
---|---|---|---|
鉄(Fe) | 酸素運搬・抗酸化 | 疲労・息切れ・PMS | 赤身の肉・魚 |
亜鉛(Zn) | 免疫・肌・ホルモン | 味覚障害・皮膚トラブル | 牡蠣・レバー・牛肉 |
マグネシウム(Mg) | 神経安定・便通 | こむら返り・不眠 | 海藻・豆類・玄米 |
ミネラルとは?
ミネラルは「体に必要な無機質」のうち、健康維持に欠かせないもの。
金属が多く、鉄・亜鉛・カルシウム・マグネシウムなどがあります。
ミネラルは酵素や神経、ホルモンの材料になったり、代謝を支えたりしています。まさに、体の中の“縁の下の力持ち”
なぜミネラルが不足するのか?
主な原因は5つ:
- 食材の栄養低下(農薬・化学肥料などの影響)
- 精製食品中心の食生活(新型栄養失調)
- ストレスによる吸収力の低下と消耗
- カフェイン・添加物などによる排出の促進
- 胃酸抑制剤やピロリ菌などによる吸収阻害
「一物全体」でミネラルをまるごと摂る
ホールフード(Whole Food)という考え方をご存じですか?
自然の食材を“まるごと”いただくこと。漢方の薬膳やマクロビオティック
たとえば白米に精製すると、鉄や亜鉛、マグネシウムの約70%が失われてしまいます。皮や根っこ、骨や内臓まで食べられるような素材を上手に使えば、バランスよくミネラルが摂れます。
ミネラルの吸収を高める工夫
- 胃酸とビタミンCを活用
→ 酢の物、梅干し、レモン、ピーマンなど - 動物性たんぱく質や発酵食品を取り入れる
→ 肉・魚・納豆・味噌など - 調理法の工夫
→ 蒸し煮・煮込み・茹でこぼしで阻害因子を減らす
野菜の農薬除去も忘れずに!
- 流水で洗う(20〜30%除去)
- 重曹水に浸す(最大70〜80%除去)
- 酢水で除菌&農薬除去
- 切る前に洗うことで内部への浸透も予防できます
簡単にできる!ミネラル豊富なメニュー
ミネラル茶
- 黒豆茶(鉄・マグネシウム・カリウム)
- あずき茶、とうもろこしひげ茶、よもぎ茶などもおすすめ!
和風スープ
- 小松菜+あさりスープ(鉄・亜鉛)
- わかめ+豆腐+味噌(バランス◎)
雑穀や根菜のスープ
- 食物繊維やマグネシウムたっぷりで腸活にも◎
ミネラルを逃がさない調理のコツ
- 煮汁ごといただく料理(スープ、煮物、味噌汁)
- 皮ごと調理・大きめカット
- 鉄鍋・土鍋など調理器具にも工夫
調味料でミネラルを摂る!
毎日使う調味料こそ、質にこだわりたいですね。
調味料 | おすすめの種類 | ミネラルが摂れる理由 |
---|---|---|
塩 | 天日塩・岩塩 | Mg・Ca・Kを含む |
味噌 | 無添加・天然醸造 | 発酵で腸活&ミネラル豊富 |
醤油 | 本醸造 | 消化を助ける発酵の力 |
酢 | 黒酢・りんご酢 | 胃酸分泌促進で吸収力UP |
砂糖 | 黒糖・てんさい糖 | 精製度が低くミネラル豊富 |
まとめ:未来の元気は「ミネラル」から!
私たちの体は、海と同じミネラルバランスでできているとも言われます。
つまり、生命の根源と深く関わる栄養素。
- ミネラルは足りていて当たり前ではない
- バランスを意識した摂取が大切
- 日々の食材、調味料、調理法を見直して
- 身体も心も、もっとラクに!もっと元気に!
知らず知らずのうちに疲れているあなたへ――
ミネラルのチカラを、ぜひ味方にしてくださいね。