今日の学び「体に良い食事」が効かない人がいる理由

「タンパク質を増やしましょう。」
「発酵食品は体に良いですよ。」
「野菜をたくさん食べましょう。」

健康情報ではよく耳にする言葉です。

でも実際には、

「タンパク質を増やしたら逆に疲れる」
「発酵食品でかゆみが悪化した」
「野菜を食べるとお腹が張る」

そんな方も少なくありません。

以前の私は、
「量が多かったのかな」
「まだ続ける期間が短いのかな」
と考えていました。

でも今日の講義で、改めて大切だと思ったのは、

「何を食べるか」よりも、「その人の体が処理できる状態かどうか」が重要という視点です。

食べたものが、そのまま栄養になるわけではない

食べ物は、

・消化され
・吸収され
・肝臓で処理され
・細胞で利用されて

初めて「栄養」になります。

つまり、

食べることと、栄養になることは同じではありません。

講義では、体の中の状態を「渋滞」に例えていました。

例えば

腸で渋滞 → 消化吸収障害、毒物を吸収してしまうなど
肝臓で渋滞 → 解毒力や蛋白合成能の低下など
ミトコンドリアで渋滞 → エネルギー産生能の低下
神経で渋滞 → 感情、心理面、運動機能への影響、慢性疼痛など

こうした状態では、どんなに良い食事をしても十分に処理できません。

これはとても分かりやすい例えでした。

高速道路でも、車そのものが悪いのではなく、渋滞していれば目的地にはなかなか着けません。

食事も同じなのだと思います。

「この食事が正解」は人によって違う

最近は

糖質制限
地中海食
グルテンフリー
ケトジェニック
発酵食品
低FODMAP

など、本当にたくさんの食事法があります。

でも、「誰にでも当てはまる万能の食事」というものはありません。

消化力、腸内環境、遺伝的な体質、炎症の状態、エネルギーを作る力…。

こうした違いによって、同じ食事でも体の反応は変わります。

今日、一番心に残った言葉

「食べたものは栄養ではなく、処理されて初めて栄養になる。」

この言葉は、とても印象に残りました。

患者さんから

「○○を食べています。」
「サプリも飲んでいます。」

というお話を伺うことがあります。

もちろん、それはとても大切なことです。

でも、それ以上に

「今、その方の体は受け取れる状態なのか」

を考えることが、より大切なのだと改めて感じました。

「あなたの体は食べた物でできている」という有名な言葉も、

「あなたの体は食べて吸収され、処理された物が作っている」が、より正しいのかも知れません。

食事は「正解探し」ではなく、自分の体と対話しながら、その時々に合った方法を選んでいくもの。

そんな視点を、これからも診療や情報発信に生かしていきたいと思いました。

皮膚科医として今日感じたこと

良い食事をしているのに改善しない患者さんを見るたびに、「何が足りないのだろう」と考えてきました。

今日改めて感じたのは、「何を食べるか」だけではなく、「その人が処理できる状態かどうか」を見ることの大切さです。

私も診療では、「何を食べていますか?」という質問だけで終わらせず、「その栄養を受け取れる身体になっているか」という視点を、これまで以上に大切にしていきたいと思います。

今日の学びは、明日からの診療へ。

学ぶたびに、「患者さんにもっと分かりやすく伝えたい」という気持ちが強くなります。
これからも学び続け、その気づきを皆さんと共有していきたいと思います。

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